小さな塾の物語(うぃる)
<うぃる>、この活気ある学習塾が焼津市田尻北に誕生したのは2年前。開塾当初は生徒3名でスタート、塾長は(生徒が本当に来てくれるのだろうか?)と不安を募らせていたが、直ぐに定員60名に達し、塾長の心配は幸いの事に危惧に終わった。現在は来年度4月の新規募集もできない程の人気振りだ。それ程の人気学習塾になったことは、このリフォームを請けたホームケアとしても感慨深いものがある。
平成15年9月、自宅から13㎞離れた実家で子供達に算数を教えていた鈴木道子さんから「自宅で、自分の住んでいる地域の子供達に学ぶ楽しさを教えたい。学ぶ教室は自然を活かした素材で、気持ちの良い場所にしたい。相談にのってもらえないか?!」との連絡をもらった。鈴木さんの三人の子供たちは既に成人しているが、三人共、小児喘息に苦しんできた。それだけに、住(素材)へのこだわりも人一倍あった。学習も気持ちの良い、自然に近い環境の中でしてこそ、効果が大きいと確信していたようだ。


自分の住む地域の子供の健全な育成に貢献したいと心から想っている鈴木さんの願いを叶えるべく、ホームケアの提案が始まった。「床も、天井も、壁も、無垢の木を使いましょう!」「教室に入るまでの階段は、どっしりとした木の階段はどうでしょう。時間外にはその階段へ腰を下ろし、本を読んだり、おしゃべりする空間になりそうですよね。」完成後の子供達を想像すると、塾長と一緒にワクワクしてきた。
かくして、築後60年の家を約4m、南へ増築し、奥の部屋はその古い歴史を活かすため、梁を見えるように出した。暗さは天窓を造って解消した。その部屋は、塾長、鈴木さんの一番の希望だった図書館にと生まれ変わった。今では次の授業を待つ子供達が本を読んだり、宿題をやったりして利用されているという。図書館を造って、本好きの子供に育ってほしいという、鈴木さんの、もうひとつの願いも着実に実現に向かっているようだ。
開塾から数ヶ月経ったある日、ある算数嫌いの生徒の母親から、嬉しい話を聞いたと、鈴木さんが興奮気味に話してくれた。その母親曰く「子供が言うんです。算数は大嫌いだったけど、<うぃる>の教室へ入ると気持ちがいいから、塾へ行くのは好きだよと。今日、この中に入って良く解りました、本当にこの部屋は気持ちがいいですね。」と言ってくれたというのです。


生徒が増えたのは、勿論、先生の魅力が第一だと認識していますが、生徒が学校の友達を連れてきて、「この子も<うぃる>に入れて!」と頼むんだそうです。早く来る生徒は自分の学習時間より、3時間も早く来て庭で遊ぶという嬉しい悲鳴もあったそうです。子供達にとって、満足のある空間になっていることには間違いはなさそうです。9月に相談を受け、10月に着工、12月に工事完了、翌年1月から授業開始。塾入り口の看板は、プロの彫刻家に作成依頼、目指す方向を理解してくれて、快く引き受けてくださった。机・椅子も地元で評判高い<鈴龍>さんの手造り!こうして皆さんの協力で完成!<うぃる>の評判はクチコミで拡がっていった。
開塾半年後、鈴木さんより、2度目の工事依頼があった。「生徒が増え、親御さんの送り迎えの際、駐車場が手狭になった、庭を整備して駐車場をつくりたい。」とのこと。この件は予測していて、提案もしてあったため、直ぐに着工となった。スタンプコンクリートを使いモダンな駐車場が完成した。8台は駐車できる広さだ。看板入り口から教室までが、約20m、看板隣の駐車場から眺めた教室は、ペンションのように夢のあるロケーションとなった。


鈴木さんは、ホームケアの提案・工事力だけでなく、工事に取り組む真摯な姿勢に大変感銘を受けたと、言って下さり、その後、いくつかの工事を紹介してくれた。現在はご実家のリフォームをさせていただいている。介護事業所でもあるホームケアは、倒れた鈴木さんのお父さんの介護リフォームの相談も受けた。リフォームという形ある仕事を通して、目には見えない、お客様との信頼関係、人と人の心の繋がりの尊さを教えてもらっている。心を大切にしないところに発展はないと肝に銘じ、ひとつひとつの工事を大切にしていきたい。
ホームケアは工事場所を<現場>と呼ばず、<ステージ>と呼んでいる。お施主様と一緒になって、職人、社員が力を合わせ、最高のステージに仕上げたい!<うぃる>とは未来・自分の意志等、たくさんの意味が込められた言葉です。無限の可能性を持つ子供達に、大きく育ってほしいとの願いを込め、ホームケア社長の廣井が命名させていただきました。 私達は、「ありがとう。」の声をいただくたび、幸せとか、嬉しいとか、一言では表現できない満たされた心をいただく。また明日の「ありがとう。」を聞きたくて、ホームケアの社員は、明日も全力で頑張っていきます。
鈴木さん、こちらこそ、素敵な仕事をさせていただき、本当にありがとうございました。
ホームケア 山田和子





