2009年1月
新年を迎えると必ず思い出すことがあります。
平成十一年一月一日、ホームケアを創業した日。
そして、命がけの選択をした日でもあるからです。
神戸の震災は、カナダに居る時に知り、テレビ報道に釘付けになったことを昨日のことのように覚えています。
「日本に帰り、地震に負けない住宅をつくらなければ、そして、ひとりでも多くの人命を守りたい。」
平成十年の春、カナダでの四年間の仕事を終え帰国、意気揚々とホームケア開設の準備を始めていました。
ところが、情けないはなしです。震災の怖さを知れば知るほど、怖くて静岡から逃げ出したくなったのです。
自分ひとりが頑張って何が出来る。何が変わる。
思いつくのは言い訳ばかり、最初の志は消えそうです。大晦日、除夜の鐘を聞きながら、悩んでいました。
楽しそうにテレビをみている子供たち、その無邪気な横顔をみていると涙が出てきます。
「人は人生の岐路に立つ時、選択すべき道を知っている。但し、選択すべき道が困難であることも知っている。人は、正しい道を選択するとは限らない。」
迷った時、悩んだ時、思い出す言葉です。
大げさな話ですし、恥ずかしいのですが、「家族を震災の危険から守りたい、逃げ出したい。」
十年前の元旦、私は人生の岐路に立っていました。
ひとりでも多くの人命を守るため静岡で起業する。
元旦は、信念の道を選択した大切な日です。
(廣井)



